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インテリア改善計画の基本コンセプト(Design by eight inc 8)

インテリア改善計画とは
通常インテリアの改修工事は、床、壁、天井を更新して、新しい素材やカラーによって刷新する事を意味します。それに因ってこれまでのイメージが変わる事を期待するものです。今回のさくらの里におけるインテリア改善計画とは、これらの更新部分を最小限に押さえながら、イメージ改善の最大限の効果を引き出す事を狙うものです。その為に、以下の事を提案いたします。
  1. 床、壁、天井の全ての部分を対象にせず、空間を形作っている端部や効果的な壁を対象とする
  2. 既存の壁はそのままに、別の場所で製作したパネルを展示するスタイルを取る
  3. 建築とアートの中間的な表現方法、展示方法を取る
  4. 各階に岡崎に因んだテーマを設定し、高齢者に取って親しみ感や記憶を喚起させる効果
上記の方法には、数々のメリットがあります。
  • 稼動している施設において、現地での工事範囲、工事期間が最小限にでき、入居者利用者の負担を少なくできる
  • 比較的安価な施工費で、目標とする効果を最大限引き出せる
  • 高齢者施設のため、入居する、或は利用する高齢者に取って、優しく、親しみのある空間
  • 施設周辺の利用者に取って地域との密着度を高められる
  • アートとしてのインパクトもあり、若い人達にも楽しめる
  • 多少、試験的な部分はありますが、高齢者が興味を持つ図柄、色彩、材質に関して、居住者同士、或は居住者とスタッフとの間に新たな対話が生まれる
一番重要な目的は、今回の改善計画をきっかけに、病院スタッフ、入居者、利用者全ての人が身の回りの環境に興味を持ち、今後、自分達でこれを考え、身の回りの環境を良くしていく事です。
従って、今回のインテリア改善工事を実施するにあたり、現在展示してある既存のアート、家具、掲示物、その他雑多な備品の数々を整理し、展示スペースを確保する事と併せて、これら既存物をカテゴリー別に纏め、施設全体を整理する必要があります。そして、この作業は病院スタッフの皆さんの協力なしには進みません。施設に関係する全ての皆さんの手で、今回のインテリア改善計画をサポートして頂きたいと思います。
そして、後述の参加型インテリア改善計画は、今回の発展系として、入居者、利用者自らが、パネル作りに参加して、今後の老人介護のあり方を探るものです。
既存物の整理
展示パネルの設定場所を確保するためにも、現況の整理や既存のものを移動する事が必要になる。この整理作業においては、バラバラにおかれている既存のオブジェ、絵画、家具、掲示物等をカテゴリーに基づいて整理していきます。これもインテリア改善計画の一環として位置づけていきます。これら既存物をカテゴリーに分けながら、各階の空きスペースに纏めていきます。当方の提案に関する病院側の意見を伺いながら、パネル設置工事までの間に、整理して頂きます。又、あるものは倉庫に保管する必要も生じてくるかもしれません。
カテゴリー種別(例)
  1. 家具/Furniture(チェア、ソファ、テーブル等)Contemporary,Traditional,1950's modern,Casual,Beach Feel etc
  2. 小さなオブジェ/Small Art Works by Anaglis(アナグリス作)
  3. 大きなオブジェ/Large statues(アフリカンアート、仏像も含む)
  4. 絵画/Paintings(Gallery)
  5. 書画/Japanese Calligraphics works
  6. タペストリー/Tapestry
  7. 掲示物/Notices on the bulletin board
  8. 備品(カラオケ等)/Equipments & Fixtures(KARAOKE etc.)
  9. 観葉植物/Potted plants
  10. ピアノ/Piano
実際の整理にあたり、既存物写真を上記カテゴリー別に整理し、別バインダーに纏めましたので参照願います。1階〜6階までのスペースとスペース、スペースと動線の間に新たに設定したスペースにこれらの既存物を整理していきます。(後述図面参照)

各階テーマ

■1階(1st Floor):さくら/SAKURA(Cherry Blossom)
建物の1階は、施設の顔であり、玄関である。従って、施設名にもなっている、岡崎の名物の一つである”さくら”を1階のテーマとする。
さくらの持つイメージとして、”新生”、”春”等があり、古歌に多く詠まれてるのはほとんど山桜である。『古事記』に出てくる「木花之開耶姫(コノハナサクヤヒメ)」の「木花」が桜の花を意味し、「サクヤ」の音がサクラの語源といわれている。また、桜のイメージの中には「咲く」とともに「盛ん」「幸(さき)く」という晴れの意味の語源としても伝えられている。桜の「サ」は穀物を表す古語、「クラ」は神座の意で穀物の依代(よりしろ)という意味もあるそう。散りぎわがいさぎよいので、武士道の象徴ともされ、お花見が庶民のものになったのは、江戸時代からとされ、家康の生誕地である岡崎とも縁がある。
■2階(2nd Floor):城郭/SHIRO(Castle)
岡崎を象徴するものに、徳川家康、城下町、岡崎城がある。そもそも、城郭は武家社会における藩のシンボルであり、城代はもとより、それを支えた本多氏、水野氏等の代々の大名、三河武士が城の周辺に住みつき、東海道の宿場町としての岡崎の原形を形作っていきました。天守閣が示す様に、城より高い建物はなく、岡崎の町全体を見渡せるのは、城主の特権であり、群雄割拠した戦国時代、城郭は言わば、砦、中心、権威のシンボルと以上のものでした。
現代の岡崎市民にとっても、堀、門、石垣、天守閣等がもたらす城下町岡崎が深く原風景に跨っている。乙川(菅生川)は矢作川の支流で、岡崎城は矢作川と乙川(菅生川)に挟まれた場所にあり、天然の堀として外敵の侵入を防いできた。
■3階(3rd Floor):地形/CHIKEI(Topography)
岡崎という文字が示す様に、”岡” ”崎”とは、丘陵地と平野部の境界、を示すもので、地形的に、三河高原に連なる丘陵地、樹林地と矢作川と乙川流域に広がる広大な岡崎平野の境界域にあり、この中には、山、川、水田、畑、森など地形によって水と樹木が織りなす美しい自然と環境に恵まれた街です。
平垣都と起伏部の境界を流れる河川によってもたらされた豊潤な土地は、岡崎から安城まで続く三河平野を形成し、水田に象徴される豊作、収穫などのイメージをもたらす。
■4階(4th Floor):川、三河/MIKAWA(River)
現在の愛知県は、戦国武将が台頭したその昔尾張と三河の2つの国からなっていた。岡崎を中心に矢作川流域を西三河、豊川流域を東三河と呼んでいる。その西三河の中心が岡崎である。三河の語源は、三つの河だと思われがちだが、実際にその語源は、「御川」、つまり、矢作川と指した尊敬語から派生している。「美濃」も野を尊敬した「御野」であり、当時反乱を起こす河川は人々の畏怖や尊敬の対象とされていた。岡崎の中心部を流れる乙川(菅生川)は矢作川の支流であり、江戸時代には岡崎上のすぐ近くまで船が入れることでよく知られ、「五万石でも岡崎さまは、お城下まで船が着く」と謡われていた。
特に市の中心部を流れる乙川は市民の生活の一部になり、文化・文政の時代は舟運による輸送が盛んで、大量の荷物が集散し、この辺りは活気に溢れていた。菅生川の南北の往来は殿橋と福島の渡、菅生の渡、吹矢の渡であり、鉾舟や見物用の小舟を出す場所が多くあった。
■5階(5th Floor):お祭り、収穫/MATSURI SHUKAKU(Festival/Harvest)
岡崎から安城にかけては、三河平野が広がり、近年明治用水が出来てからこの地方は農業を主体に新潟についで、自給自足が出来る程の一大農業地帯になりました。血管のようにはりめぐらされた水路はそれまでの荒地を水田に変え、米作りに加え農作物を角型農業を推進し、現在の農業地帯を作りました。神社で繰り広げられる五穀豊穣を祈願するお祭りは、豊穣、つまり、子孫繁栄や無病息災を込めて収穫への感謝と来年への祈願をしたものでした。
菅生神社の例祭としてはじまった菅生川原では、鉾舟舟中から手筒花火を打ち上げ、また水中には「金魚花火」を放った。
■6階(6th Floor):花火/HANABI(Fire works)
文化文政の昔から情緒豊かな鉾船を浮かべた花火祭りとして広く知られた菅生祭は、岡崎観光夏まつりとあいまって現在も盛大に行われます。乱玉、大のし、各種スターマイン、地割等三河花火の粋を集めた花火が夏の夜空を鮮やかに彩るとともに、川には全国的にも珍しい金魚花火が打ち込まれ、河川では日本一の規模といわれる仕掛花火も行われるなど、息をつく間もなく繰り広げられる風景は、この地方の夏の風物詩になっています。三河伝統花火が江戸時代から続く岡崎の伝統産業であり、徳川家康の戦国時代鉄砲の製法や火薬の研究が盛んに行われた事と深い関係があり、花火はこの頃から、だんだんと庶民の楽しむものとなっていった。
6階は建物の最上階であり、そこから実際に見える岡崎城をバックに見る花火は、壮観です。
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